DVDプロテクトの問題が,言論の自由の問題だというのは,意見のすり替えだ。対する,DVDプロテクトを解除するプログラムを,違法コピーの問題に繋がるというのも,意見のすり替えだ。その裏にある,本当の両者の意図で判断しなければいけない。
30日に映画業界が提出した文書では,DVD暗号解読プログラムは法律で,議会によって禁止されるべきとされている。だが,被告の電子フロンティア財団は,プログラムは表現の自由によって保障されているとしている。プログラムが言論であるかどうかに対して,司法もまだ明確な判断を下していない。
もちろん,DVD暗号解読プログラムが「言論の自由」のもとに成り立っているという主張は,趣旨のすり替えとすぐわかるだろう。プログラムは実行コードに過ぎない。問われるべきは,なにを実行しようとしているのか?ということであり,その意味で,DeCSSは,悪なのか,悪でないのか?
悪である,という要素は十分にある。米国のデジタル・ミレニアム著作権法は,コピーガードを解くことに違法の裁定をくだすだろう。だが,この著作権法自体,違法コピーと個人の購入物の合法な利用とを区別することはできず,そもそもリナックスでDeCSSを利用してDVDプレイヤーが開発されているように,なんら問題のない視聴さえも映画業界は叩き潰そうとしているにすぎない。このような意味のないプロテクトに従う利用はない。…まぁ,なんにしても,DVD-Rを利用して,そのプロテクトのかかったDVDをコピーすることもそんなに苦労することなくできるような話もあり(私も人聞きで実験していないが),そんなスチャラカプロテクトならいくらでもかけてください,って感じなんですがね;-P。
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